Amakuchiです。9月になって真夏のピークも去りました。
食欲の秋、読書の秋、Wikipediaの秋です。
Wikipediaには読んでいると時間を忘れてしまうような、素敵なページがたくさんあります。秋の夜長にWikipediaを読んでみるのはいかがでしょうか。
- 寄生虫との長い戦いの歴史「地方病」
- 0.999…=1が正しい理由
- ボストン糖蜜災害
- どうしてこうなった!"ghoti"と書いて「フィッシュ」
- 総画数が84画の漢字「たいと」とは?
- インターネットが生んだ女神「見えざるピンクのユニコーン」
- ロシアの謎のブザー音「UVB-76」
- 「青木まりこ現象」はなぜ起きるのか?
寄生虫との長い戦いの歴史「地方病」
日本は住血吸虫症を撲滅、制圧した世界唯一の国である。
いわずと知れたWikipediaの長編傑作のひとつ。お腹が不自然に膨らみ、やがて死に至る奇病「地方病」……。
山梨県甲府盆地では
感染するのはほとんどが農家
田んぼに入ったあとに"かぶれ"を起こした人が地方病に罹る
などの経験則が土着的に知られていましたが、はっきりとした原因・対策は判明していませんでした。
その原因が「日本住血吸虫」という寄生虫にあるということ、そして中間宿主の「ミヤイリガイ」を根絶することで地方病は克服できると判明するのです。
多大なる根絶活動の末、1996年(平成8年)2月19日に地方病の終息宣言が発せられます。
先般、山梨県地方病撲滅対策促進委員会から「本県における地方病は、現時点では既に流行は終息しており安全と考えられる。」との答申をいただいたことを受け、 ここに本県における地方病(日本住血吸虫病)の流行が終息したことを宣言いたします。
「地方病」の対策が正式に始まってから、115年。非常に長い年月を費やしましたが、そこには、地方病に苦しむ人たちを助けようという意思が繋がっているのです。
ざっくりと地方病の歴史を書きましたが、本家のWikipediaはストーリーが重厚でもっと面白いです。中には三神三朗、杉山なか、宮入慶之助といった魅力的な人物も現れます。
ボリュームはありますが、まるでひとつのドラマのよう、是非読んでもらいたいページです。
0.999…=1が正しい理由
0.99999....と無限に「9」が続く数は1よりも小さいでしょうか?
実は数学的には0.9999....は1と同じで、1よりも小さいということはありません。
でもなぜそうなるの?と言われると説明できるでしょうか。Wikipediaの0.999...のページは「0.99999…=1 」という数学的な事実を代数的、解析的観点から説明しています。
中でも、デデキントの切断などを用いた実数の連続性に基づく説明もあり、こちらは大学数学レベルでやや高級な印象です。読みこなすのは難しい。。
数学をやっているとしばしば「無限」には直観が裏切られるもの。その入門的な話題としていかがですか?
ボストン糖蜜災害
1919年にマサチューセッツ州で発生した珍災害が「ボストン糖蜜災害」でした。糖蜜を詰めた巨大な貯槽が破裂し、糖蜜の波が街路を襲い、多くの死負傷者を出したという恐ろしい事件です。
この災害で21名が死亡、150名の方が負傷しました。糖蜜の洪水に襲われるという、想像しただけでも恐ろしい光景です。
この事件、実は現在でもはっきりとした原因は不明です。 Wikipediaではありませんが、ボストン糖蜜災害の原因に迫る関連記事として、こちらも紹介しておきます。 www.gizmodo.jp
どうしてこうなった!"ghoti"と書いて「フィッシュ」
ghotiという英単語、読めますか?実はこれ魚(fish)と同じく「フィッシュ」と発音します。
なんでghotiでフィッシュなんだ!と憤りを覚える方もいるでしょう。
それもそのはず。ghotiは英語の綴りと発音の関係が不規則であることを示すために造られた単語なんです。
ghoti はいくつかの英単語から組み合わせて造られた単語ですが、元ネタとなった(されてしまった?)英単語たちはWikipediaに書いてありますので、気になる方はGhoti - Wikipediaを見てみましょう。
総画数が84画の漢字「たいと」とは?
おそらく最も画数の多い漢字がこの「たいと」(あるいは「おとど」)です。
僕は小学生の時にこの漢字をインターネットで知って、嬉々として担任の先生に教えたら「そんな漢字はない!」と断言されたという、ちょっとした悲しい思い出があります。
今昔文字鏡というマニアックな漢字ソフトには入っているので、「漢字」として認めてくれてもいいと思うんですけれども。
インターネットが生んだ女神「見えざるピンクのユニコーン」
無神論が生み出したアングラな女神が「見えざるピンクのユニコーン」です。一見するとはちゃめちゃなことを主張しているようですが、逆説的に論が通っています。
既存の神概念や宗教へのアンチテーゼとしては、空飛ぶスパゲッティ・モンスター教も有名ですね。
ロシアの謎のブザー音「UVB-76」
ロシア内にある送信所からほぼ1日中流されている奇妙なブザー音、それがUVB-76です。ブザー音は実際に聞くことができます。
でもどうしてこのブザー音が30年近くも流され続けているのか?その目的に関する考察がおもしろいです。
「青木まりこ現象」はなぜ起きるのか?
青木まりこ現象(あおきまりこげんしょう)とは、書店に足を運んだ際に突如こみあげる便意である。
本屋さんや図書館など、本の多い場所に行くと便意を催す現象が「青木まりこ現象」と呼ばれています。
なぜ「青木まりこさんの名前が?」「青木まりこって誰?」といった疑問に対する答えも書いてあります。
以上、Amakuchiでした!